ノートブック

パスカル・デオン:畑スタッフ・チーム主任

「ノウハウを伝え育む」

カロンとご自身、これまでの関わりは?

カロンに初めて働きに来たのは今から37年前、収穫の時でした。16歳と6ヶ月。それ以来、ずっとここにいます。キャリアのすべて、人生のすべてをここシャトー・カロン・セギュールで築いてきました。来たばかりの頃はいろんな仕事を任されました。畑での作業はもちろん、蔵の手伝いもしましたし、瓶詰めや出荷作業も… そして8年ほど前に今のチーム主任のポストに就きました。

チーム主任の業務内容とは?

ぶどう畑で作業をするスタッフをシーズンごとに管理してまとめるのが私の役目です。スタッフは通年では10名程度ですが、収穫時には30名ほどに増えます。冬には剪定の下準備としてワイヤーを外す作業。その他にも主幹の固定(acanage)、結果母枝の固定(pliage)、新梢誘引(relevage)。そして春からは胴吹き芽の除去(épamprage)。今の時期は剪定を徐々に始めています。剪定は伝統的には男の仕事とされていますが、まあ、うちのチームにももちろん男性が数名いますが、女性の指示に従うことに慣れていない人も珍しくない。時代とともに変わっていくものです。大切なのはチームの士気を高めること、そして時には規律を正す必要も生じます… 楽な仕事ではないですよ!

あの畑にいると頻繁に動物たちに出会えます。大自然なので鳥たちもぶどう畑に巣をつくりますし、作業をする時は彼らの巣を傷つけないように配慮しています。

カロン・セギュールでの今のポストでいちばん気に入っていることは?

心配り、配慮を大切にする方針には常に感謝しています。私は白ヤナギの枝を使った作業が大好きなのですが、枝でぶどう樹を固定する、根気と手先の器用さがものをいう作業です。今でも自然の素材を使っています。大空のもと、素晴らしい自然環境の中で働けることに感謝です。ここは私のふるさとですし、私たちには私たちが暮らすこの環境を大切にする義務があります。また、「ラ・シャペル」と名付けられた区画も私のお気に入りです。ノロ鹿やウサギ、コウノトリ… あの畑にいると頻繁に動物たちに出会えます。大自然なので鳥たちもぶどう畑に巣をつくりますし、作業をする時は彼らの巣を傷つけないように配慮しています。

いちばんの思い出は?

ここで働き始めた時、私の世話を焼いてくれた女性たちはとても厳しかったです。でもそれは正当な厳しさで、私をしっかりと守り育ててくれました。こうして私が培ってきたノウハウを、今度は私が若い世代に伝える番です。実は20歳の娘が同じ職場で働いているのですが、彼女は今、仕事に慣れよう、仕事を学ぼうとしています。私みたいに37年もここで働き続けるかはわかりませんが、ノウハウを伝え育むことはとても大切です。